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韓国商標法上の商標使用意思

韓国商標法が先願主義及び登録主義を採用していることから、制度の盲点を利用して実際に使用せず若しくは使用意思なく商標を先占する目的や他人の商標登録を排除する目的で出願する問題がある。この問題を補完するために、2011年の改正韓国商標法(2011年12月2日、法律11113号、2012年3月15日施行)は、使用意思を規定した第3条を拒絶理由及び無効事由に含めて、使用意思なく商標を先占すること等を目的で出願することを防止できるよう「商標使用意思確認制度」を導入・施行している。

1.韓国商標法第3条
韓国商標法第3条第1項の本文は「国内で商標を使用する者又は使用しようとする者は自己の商標の登録を受けることができる」と規定して、商標法上保護され得る商標になるためには商標の使用意思が必要であることを明確に宣言しており、第3条を第54条の拒絶理由と第117条の無効事由に含めている。すなわち、商標の使用意思なく単なる防御又は商標権自体の販売を目的に出願する商標は登録が拒絶又は無効にされなければならず、実際に使用意思に関連して審判や訴訟が提起され得るため使用意思の証明問題が現実化する可能性が高くなっている。

2.使用意思確認制度及び審査基準
(1)「商標使用意思確認制度」の意味
「商標使用意思確認制度」とは、出願人の商標使用事実又は使用意思の有無に関して審査官が合理的な疑問が生じた場合に意見提出通知を通じて出願人の使用意思を確認する制度をいう。すなわち、商標出願時に使用意思を立証しなければならないのではなく、審査官が出願人の使用意思の有無に関して合理的な疑問が生じた場合に限って審査官は出願人の使用意思を問うことになり、出願人は商標の使用事実又は使用準備中である事実を証明する資料を提出して使用意思を立証すればよい。

(2)審査基準
将来に使用する意思のような内心の事情を出願・審査段階で客観的に確認することができるかについて議論があり、これに対して審査基準は出願人の使用意思に合理的な疑問が生じる場合について規定している。

出願人の使用意思に合理的な疑問が生じる場合として、①個人が大規模資本及び施設等が必要な商品を指定した場合②牽連関係がない非類似商品の種類を多数指定した場合③個人が法令上一定資格等が必要な商品に関連して牽連関係のない商品を2つ以上指定した場合④出願人が商標を使用する意思なく商標を先占する目的や他人の商標登録を排除する目的で出願するものであるとの疑問が生じる場合を例示している。

審査官は、①事業者登録証、商号登記簿謄本、新聞・雑誌・カタログ・チラシ等のような印刷広告物の使用事実証明②今後指定商品に新たに進出する具体的な事業計画等を記述した商標使用計画書等の使用意思の証明資料を参考にして出願人の商標使用事実又は使用意思を判断することになる。但し、出願人が商標使用事実を提出した場合であっても、同規定を回避するための名目的使用であると判断された場合や商標使用計画書が形式的で合理的な疑問が解消できなかった場合は、審査官は商標登録を拒絶することができる。

3. 指定商品手数料加算制度
無分別に過多な商品を指定する行為を防止し審査負担を軽減するために、指定商品手数料加算制度を導入した。2012年4月1日から、指定商品数が1個類当たり20個を超過する場合、基本手数料62,000ウォンに追加指定商品1個当たり加算料2,000ウォンが更に生じる。
例えば、出願人が1個類について23個の指定商品を指定した場合の出願手数料は、基本手数料62,000ウォンに指定商品20個を超過する3個の指定商品に係る加算料6,000ウォンが生じて計68,000ウォンとなる。

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