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立体商標の保護

韓国において立体的形状が商標として保護される方法について考察したい。 韓国商標法下では原則として、立体的形状を「商品の出所表示」として使用しようとする場合、商標として保護を受けることができる。
しかし、商品の出所表示というよりは、商品の美感を高めるためのものとして認識されたり、物の機能を発揮させるために作られたりする立体的形状の特性上、自他商品識別力をいかなる基準で認めるべきか、そして立体的形状に起因する機能性を特許権ではなく商標権として保護する問題点をいかに補完するべきかという問題があるので、このような観点から考察したい。

➣立体商標の登録要件

・立体商標の識別力

韓国特許庁の審査基準は、立体的形状は一般にデザイン的要素として機能するため、指定商品との関係において使用による識別力(secondary meaning)を獲得した場合のみ、識別力を認めている。しかし韓国法院は、立体商標の識別力を制限的に認めてはいるものの、必ずしも使用による識別力を要求する立場ではない。すなわち、「異例かつ独特な形態上の特徴を有している等で需要者が商品の出所表示として認識できる程度のもの」であれば識別力が認められるという立場である。
したがって、立体的形状のみからなる商標は、審査基準が審査官を拘束する審査段階では、使用による識別力を立証できなければ登録を受けることは難しい。

・立体商標の機能性

商品又は商品の包装の機能を確保するのに必ず必要な形状のみからなる立体的形状は、商標登録を受けることができない。こうした法律上の機能性の有無は、1)同一の機能を果たす代替的形状が存在するどうか、2)その代替的形状が同等又はそれ以下の費用で生産可能かどうか、3)立体的形状の実用的利点が宣伝されたかどうか、4)立体的形状に起因する利点によりずば抜けた競争優位を持ったり、取引業界の競争を不当に阻害したりするかどうかの基準をもって判断する。
こうした法律上の機能性があると判断される立体的形状は、使用による識別力を 確保した場合 であっても、商標登録を受けることができない。なぜならば、機能的若しくは競争に有用な技術的特性を一時的な特許権ではなく半永久的な商標権として保護することになれば、自由かつ効果的な競争を阻害する結果を生むことになるからである。

・識別力のある文字等が結合した立体的形状

識別力のある文字等が結合した立体的形状は、商標全体として識別力が認められれば登録を受けることができる。

➣結論

立体的形状について商標登録を受けようとするときは、1)その立体的形状が一定期間使用されてある程度商品の出所として認識される場合や、そうした場合でなければ2)識別力のある文字若しくは色彩、図形等を結合して出願することを勧める。

・立体商標の権利範囲

登録された立体商標は、通常の商標と同一の権利範囲を有する。すなわち、登録された立体商標を指定商品に独占的に使用することができ、第三者が登録された立体商標を平面的に使用・出願した場合、当該商標が立体商標に類似すると判断されれば、当該平面的商標の使用を禁止したり、商標権として登録されることを阻止したりすることができる。
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